映画ドラえもん「新・のび太の宇宙開拓史」2009/03/31 07:24

初めて観たドラ映画(たぶん)がリメイク・・・・・・

2009年のドラえもん映画「新のび太の宇宙開拓史」のネタバレを含んでいます。未見の方は注意してください。

旧作の「宇宙開拓史」が、おそらく生まれて初めて観た(記憶のある)ドラ映画です。それがリメイクされるというのが、「昨年の映画のラストで発表されて以来、とても期待していました。そして、新キャラの追加とか、タレントの起用とかに不安を抱きつつ、劇場へ。

公開からしばらく時間が経っており、しかもその日の最終回ということで、観客は親子連れが20人ほど。時期を考えればこんなものでしょう。公開直後に観に行った(行かされた?)おとーさん方の話を聞くと、めちゃくちゃ混んでた回もあったみたいだし、ランキングは3位に入ってるし、ヒットしてるんではないでしょうか。

内容はかなり面白く、ラスト近辺ではほろりとしてしまいました。が、どーしても原作と比べてしまうのが年季の入ったドラファンのサガというもので、純粋に楽しめなかったのは残念なところ。

全体になんかあっさりとした感じで、のび太に想いを寄せるクレムとか、離れ離れになっていく畳の下の超空間の切なさとか、どこに飛ばされるかわからない恐怖感とかが、薄まっている感じがしました。複雑な演技(言葉に出さないのび太への想いの表現)を要求されるクレム役に、子供を使うとか・・・・・・。子役を大人がやれるのがアニメのメリットじゃないか。静香、スネ夫、ジャイアンがほとんど空気なのは原作どおりですが、ジャイアンの映画補正がかかりすぎじゃないかという気がしました。ギラーミンとの対決も、もっとじっくり描いても良かったんじゃないか・・・・・・?原作にいろんな要素を足していった結果、全体に薄味になってしまった印象でした。

何より、ひどいのはラスト。まあ、脚本家はミステリ作家だし、タイム風呂敷を使いたくないのはわかる。「あれはあんまりだろw」という意見も納得できる。でも伏線としてタイム風呂敷を使った意味がなくなってる(^^;。原作漫画では、地球に帰るのび太たちの絵に、主題歌の歌詞を入れて、しんみりとした別れを演出していたのに対して、今回そこに追加要素を入れてしまって台無し。しかも、「恐竜2006」で回避した、ピンチのときにタイムパトロールがやってきて・・・・・・というパターンをやってしまった。ドラえもんの協力でロケットを完成させて帰還、のほうがまだ良かったのでは・・・・・・

・・・・・・とまあ、気になる点はいろいろあったわけですが、映画としては良い出来だったと思います。コーヤコーヤ星の生き物を公募したのも良かったです

そういえば、なぜのび太がスーパーマンになったのかのはっきりとした説明がなかった気がするのは気のせいか?いや、重力が低いから、というのは分かって観てたから気にならなかったんだけど、原作を読んでない人(特に子供)は理由が分からなかったんじゃないか? 重力が小さいと筋力が低くなり、建造物も丈夫に作る必要がない云々という説明は詳しくあっても良かったんじゃ? ドラえもんが少し説明していた気もするけど。